2008年09月13日

今の日本企業の縮図@出版業  5

日経ビジネスオンラインの下記2つの記事を読んでください。

1枚の絵に込めた「サービスの根本」、皆さんはどう感じますか?(日経ビジネスオンライン)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/skillup/20080910/170134/

4つの絵でサービスの根本を示した図はとてもわかりやすく素晴らしいと思います。
それをベースに出版社の社内を描いた文章がこちらです↓↓

顧客の期待に、出版社は応えようとしているか?(日経ビジネスオンライン)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/tech/20080910/170118/

こういう中堅社員、マネジメント層が増えているから今の会社はダメなんだという良い事例だと思いましたので、今回は批判的に記事を書きます。


ここで筆者が挙げている若手の失速モデル記者のような人は、(私は編集業ではないですが)営業職にもたくさんいますね。
やれない理由を考える人、自分の都合で方針を決める人、方針など考えずに好き勝手にやる人などなど。
いずれの人も都合や制限は持っていても、仕事に想い(実現したい方向性)を感じません。

ちなみに私も若手の一人(社会人4年目)ですが、私から見ても若者は想いが無いと感じています。
社会が複雑化しているためか、自分の立ち位置を確保するだけで精一杯に見えます。
しかも、その立ち位置もなんとか確保している状態なので安定していない。
だからその足場に力を込めて飛び出せない。

何十年後に自分は何の成果を出そうとしていて、そのために今何をやりたいという想いはあっても、そのための環境整備(社内調整だったり顧客の経営状態だったり)は自分の手には負えないと決め付けている人がとても多いです。
「自分がやりたいことをやるためには、その環境は自分で用意する必要がある(つまり対応モデルのこと)」という当たり前のことまで気が回らないのでしょう。

でも私はその原因は個人の資質にあるとは思いません。
むしろ身近にロールモデルがいないことが大きく影響していると考えています。
自分の身近に(例えば会社の中に)自分がやりたいことに似ていることを実現している人がいて、その人の仕事っぷり・生活っぷりを見て「こうやればいいのか」と思える人がいない。
だから、自分の持っている手持ちの材料だけで「世の中の動きを見て、顧客の動向を見て、自分のやりたいことを考えて、会社の制度を考慮して」行動しています。
その上でさらに「社内を調整して自分たちのやれる枠を広げて(対応モデル)、それを顧客へ提供しよう(成長モデル)」なんて手が回りませんよ^^;

まず、会社は多様な仕事スタイルを認め、その多様な仕事スタイルについてロールモデルをきちんと作ってあげる。
また、会社の目指す方向を固め意志を社員全体で共有する。
その中で社員個人個人が目指したい方向を明らかにしてあげることが大事なのではないでしょうか。
そういった「会社が保証してくれる、安定した土台」を作ってあげれば、若手も全力で飛び出しやすくなりますよ。


記者は編集長ということでマネジメント層のようですが、まずは上記を実現してから「それでもまだ失速モデルの若手がいる」という記事を書くべきではないでしょうか。
感銘を受けて記事まで書いていながら結局は自らが「失速モデル」であることを露呈したに過ぎない今回の記事は、私は出版業に限らず日本の縮図であると感じました。

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